予防接種について
目的
予防接種の目的は、伝染病を防ぐためです。
ワクチンとは
病原体を無毒化または弱毒化した薬液です。ワクチンを身体に接種すると、感染症に対する免疫力をつけることができます。
狂犬病のワクチン(1年に1回)
狂犬病は、その名前からイヌの病気だと思われることが多いですが、ヒトを含むほとんど全ての哺乳類に感染し、様々な神経症状を引き起こす恐ろしい病気です。感染は、狂犬病ウイルスを排出している動物に咬まれることにより発症します。咬まれてから発症するまでの潜伏期間は1週間から8か月、平均は3週間から8週間です。一度神経症状が表れると、感染したヒトやその他の動物は7日以内に死亡してしまいます。現在、国内での狂犬病の発生はありませんが、狂犬病が国内に持ち込まれる可能性は常にあるために、感染や感染拡大を防ぐために毎年の予防接種が義務付けられています。
生後91日を過ぎたわんちゃんは、畜犬登録をし、毎年1回狂犬病の予防接種をうけることが「狂犬病予防法」で定められています。畜犬登録は当院でもできます。
混合ワクチン(1年に1回)
当院では下記の混合ワクチンを取り扱っております。その他のワクチンをご希望の際は、事前にお問合せ・ご相談ください。
犬7種混合ワクチン
猫4種混合ワクチン
猫3種混合ワクチン
犬ワクチン抗体検査
詳細はスタッフまでお気軽にお尋ねください
ワクチン後にアレルギーが出たり、元気や食欲がなくなったりするわんちゃんがいます。当院では、そのようなご相談があった場合、抗体検査をおすすめしています。抗体検査とは、ワクチンを接種することで得られる免疫力の一部を調べる検査です。血液中にある、感染症に対する抗体の数値を調べることで、その犬の現在の免疫力を知ることができます。つまり、抗体検査で、その犬が持っている抗体の量を知ることができれば、それに応じて必要なワクチンを必要な頻度で接種することができます。
予防薬
フィラリア
予防期間
4月~12月(毎月1回)
お薬の種類
・錠剤タイプ
・チュアブルタイプ
・お注射
フィラリア症は蚊によって媒介される恐ろしい寄生虫病です。現在は蚊から感染したフィラリアの子虫を、体内で成長する前に駆虫してしまうのが、最も安全で確実な方法とされています。ご自宅で月に1回、飲み薬をわんちゃんに与えることで確実に予防できます。
当院では、錠剤タイプ、チュアブルタイプ(味のついたお肉のようなお薬)があり、これらは、フィラリアだけでなく、お腹の寄生虫まで駆除できるお薬です。また、これらの食べるお薬が苦手な子のために、年に1回の接種で1年間効果のあるお注射もあります。ご不明な点はお気軽におたずねください。
ノミ・マダニ
予防期間
一年中(毎月1回)
お薬の種類
・液体のつけ薬
・食べるタイプ
ノミが寄生すると痒いだけでなく、条虫を媒介したり、ノミのだ液に反応して「ノミアレルギー性皮膚炎」を引き起こしたりします。マダニは赤血球を壊す非常に恐ろしい「バベシア症」の原因となります。
お出かけになる際は、あらかじめ予防されることをお勧めします。また、ワンちゃん、ねこさん自身はお外に出なくても、人が外からノミやマダニを室内に持ち運び、犬猫にうつしてしまい、室内でノミ・マダニが増えてしまうことがありますので、継続的な予防をお勧めいたします。当院では、液体のつけ薬の他に、食べるタイプのものや、1回の投与で効果が3か月持続するものもありますので、お気軽におたずねください。
フィラリア、ノミ・マダニの合剤
フィラリアとノミ・マダニのお薬が一緒になったオールインワンタイプのお薬もございます。お気軽におたずねください。